先月、天国へと旅立った友人の、俳句集を作りました。
はからずも、震災のこの日にできあがってきたことが、
何か命のお便りをいただいたような・・・。
三月ほどまえに、「確信しました。人はいくつになっても変われます」と
メールをもらったことがありました。
人生が180度かわっても、そこに幸せをみつけていった友人の言葉は、
胸にずんとひびきました。そのあと残してくれた俳句は最後まで、
優しい気持ちになるものばかり。
そして最近読んだ絵本のなかで、切なくも素敵な一冊があります。
「わすれられないおくりもの」昔の名作絵本です
自分の命がもう短いことをしっているアナグマ。体はなくなっても、
「心は残っていくものだから」アナグマにとって、
死はこわいものではないけれど、残される友人たちのことが心配で、
お手紙をかきます。そうして旅立っていきますが、手紙が残されていても、
やっぱり友達はみな悲しみます。
そしてみんなは集まって、アナグマの思い出を語りあい・・・
そんなお話なのですが、最後に心あたたまる一文が。
「さいごの雪がきえたころ、アナグマがのこしてくれたもののゆたかさで、
みんなの悲しみもきえていました。アナグマの話がでるたびに、
だれかがいつも楽しい思い出を、話すことができるようになったのです」
なかなか癒えない悲しみもあるけれど、先に逝った人とのあたたかい思い出が、
今を生きていく力になっていきますように・・・
そんなことを思う今日この日です。