2021年03月11日

今日という日に

先月、天国へと旅立った友人の、俳句集を作りました。

はからずも、震災のこの日にできあがってきたことが、

何か命のお便りをいただいたような・・・。



三月ほどまえに、「確信しました。人はいくつになっても変われます」と

メールをもらったことがありました。

人生が180度かわっても、そこに幸せをみつけていった友人の言葉は、

胸にずんとひびきました。そのあと残してくれた俳句は最後まで、

優しい気持ちになるものばかり。


そして最近読んだ絵本のなかで、切なくも素敵な一冊があります。

「わすれられないおくりもの」昔の名作絵本です


自分の命がもう短いことをしっているアナグマ。体はなくなっても、

「心は残っていくものだから」アナグマにとって、

死はこわいものではないけれど、残される友人たちのことが心配で、

お手紙をかきます。そうして旅立っていきますが、手紙が残されていても、

やっぱり友達はみな悲しみます。

そしてみんなは集まって、アナグマの思い出を語りあい・・・

そんなお話なのですが、最後に心あたたまる一文が。



「さいごの雪がきえたころ、アナグマがのこしてくれたもののゆたかさで、

みんなの悲しみもきえていました。アナグマの話がでるたびに、

だれかがいつも楽しい思い出を、話すことができるようになったのです」




なかなか癒えない悲しみもあるけれど、先に逝った人とのあたたかい思い出が、

今を生きていく力になっていきますように・・・

そんなことを思う今日この日です。


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posted by トモミ at 18:21| 日記